2013年4月4日木曜日

hy4_4yh×高野政所「ティッケー大作戦!」発売記念インタビュー




【怪曲アワー】hy4_4yh×高野政所「ティッケー大作戦!」発売記念インタビュー(1)「2005-2012
20130404 MusicHeaps

ぶっちぎりのテンションと700回にも手が届く現場の積み重ねにより、結成8年目にしてブレイクしつつあるガールズ・トリオhy4_4yh(ハイパーヨー ヨ)。その勢いを間違いないものにするべく、インドネシア発のハイパー・ダンスミュージックFUNKOTの伝道師・高野政所 a.k.a. DJ JET BARONとタッグを組んだ両A面シングル「ティッケー大作戦!~YAVAIHYPER TICKEEE QUEENの歌」を4/4にリリースする。Music Heapsでは全3回のスペシャル・インタビューをお届けし、このヤヴァいバイブスを一人でも多くの方に感じてもらおうと思う。初回はFUNKOT の出会いまでのhy4_4yhヒストリー。渋谷ACID PANDA CAFEにて、ユカリン/ユミコ(通称:チャンユミ)/サダチの三人に聞いた。





『お客3人でも楽しかった』
 
「オレら最初美メロ、歌メロ、ラップグループってキャッチフレーズで、アイドルのつもりはなかったんです。そのころラップしてる女性グループ は珍しくて、Pちゃん(プロデューサー・江崎マサル氏)が先端の他には無いものを目指すので『2年早い』って言われてました」。(チャンユミ)
 
「それでガリガリのヒップホップ系のクラブ・イベント出たら、まんまとお客さんに中指立てられて『帰れ』って言われるんですよ!それからだんだん 女の子グループだからアイドルとの共演が増えて、後からアイドル・グループって言ってもらえるようになって、ヤッター!!って思ってたんですね。で も、初めは若さって武器があったんすけど、日が経つと飽きられてきて。けっこう活動してきたのに2010年の締めのライヴがお客3人で。グっときました よ」。(ユカリン)
 
ただ、ツラいタイミングって無かったんですよ。そのライヴも、大好きなハロプロのプッチモニやミニモニ。のカヴァーやって楽しかったし。いますごくアガってきて恵まれてきてますけど、当時は上も知らないで、これが当たり前だと思ってましたし」。(チャンユミ)。
 
「オレらそのつどPちゃんが問題提起してくれるので、いつも目標があったんスよ。だから落ちぶれることは無かったし、新鮮な気持ちでいられました」。(ユカリン)
 
「ずーーっとホメられてないんです。調子ノんなよ、って」(チャンユミ)。

 
『トゥー・マッチなんですよ、ずっと』
 
hy4_4yhのスローガンは、自分たちも楽しくて、お客さんはその三倍楽しんでもらえることをやりたいと思ってきました」。(チャンユミ)
 
「(そのノリだから)オレらトゥー・マッチなんですよ、ずっと!どこ行っても居場所が無くて、アイドルにもマッチしたこと無い!!」(ユカリン)
 
「でも、吉田豪さんが『ライヴアイドル入門』(20118月リリース)というコンピに入れてくれて、大きく変わりました。これがきっかけで HMVさんと出会って3ヶ月連続でCDリリースさせてもらって、メジャーなイベントにも出られて、『申し訳ないと』にも出会えて」(チャンユミ)
 
「連続リリースのCDがミッツィー申し訳さんの手に渡って。それで『申し訳』からお声がかかって、いっぱい呼んでくれるようになったんです」(ユカリン)

 
『ただカンす』
 
Pちゃんに『FUNKOTヤベぇぞ!』って聴かせてもらってたら『申し訳』で政所さんと共演できる日が来て。その日は、とにかくオレらのCD 渡したい!って事だけが目標だったんです。それが出来れば成功だって。高野政所、どこにいる!?って探しましたよ。サーセン、そのころ呼び捨てだったんで すけど(笑)」。(チャンユミ)
 
「いま、オレらキテるじゃないですか?だから、言ったことが現実になることが多くなってきて。今までに無かったことですよ、こんな線になることな んて。HMVさんとの出会いから、ぜーーんぶつながっているんです。『ライヴアイドル入門』からの1年とちょっとは、オレらが今まで活動してきた6年に 勝ってるんですよ。そのように、濃いのでございます!どれもが欠けてはいけない存在なんで、ホントただカンす(ただただ感謝)」。(ユカリン)
 
第二回に続く。4/11更新予定、ご期待を!(取材・文/原田竜太)




【怪曲アワー】hy4_4yh×高野政所「ティッケー大作戦!」発売記念インタビュー(2 
「ブチ上がる日々」20130411 MusicHeaps

「ティッケー大作戦!」が誕生したのは、この人のFUNKOT普及活動の賜物に他ならない。日本のFUNKOTの聖地・渋谷ACID PANDA CAFEの店主でもある高野政所 a.k.a. DJ JETBARONYouTubeでの発見、本場インドネシアへの潜入、ラジオでの熱弁など、およそ4年に渡りFUNKOTに尽くし続けている彼。iTunesチャート総合3位を記録した「FUNKOT ANTHEM EP」のリリースなど、ヤヴァい風土が日本にも生まれてきた昨今。hy4_4yh(ハイパーヨーヨ)との運命的な出会いも含め話を聞いた。



『現場で感じる達成感』
 
「『FUNKOT ANTHEM』がヒットしたことも良かったけれど、達成感を感じるのはクラブの現場ですね。この曲をプレイすると、合唱が起きたりするくらいヤバく盛り上がるんです」。(政所)
 
「この前、大阪に全国のFUNKOT DJが集まったパーティーに呼ばれて。それがスゴかったんですよ、終始ブチ上がっいて。お客さんも120人も集まってくれて、九州や四国から来てくれた人までいたんです。最初は自分がYouTubeで見つけてひとりで始めたようなものがここまで行ったかと感動して、広がりをもの凄く実感しましたね」。(政所)
 
(アンチの声は)ありますよ。でも、知られてなかったものが叩かれるようになったのは広がりを示すもので問題ないし、知ってくれてただカン(ただ感謝)ですよ」。(政所)。
 
「フゥー!強いっす、その通りっす!!」。(hy4_4yh一同)
 
「こないだのele-kingの炎上の件も(その母体であるDOMMUNEの)宇川直宏さんからダイレクトメッセージを頂いて。『FUNKOTの事は忘れていないし、ずっと気にかけていた。またやってくれ』と。炎上というマイナスからDOMMUNE再登場という結果的にプラスに変わっちゃったんで、これはますますヤバいっしょ!と」。(政所)
 
4/15(月)のDOMMUNEwww.dommune.com/)「BROADJ」に出演予定。

 
『アイドルに手を出したらヤバいと思ってたんです』
 
「周りにアイドル好きは多いし、海外までツアーについて行くなんてどうかしてる!と思いつつも、なんでそんなに好きになれるかって、アガるからなんですよね。アイドルは。女の子たちがパフォーマンスするのはブチ上がるし、その中毒になっていくんでしょうね。僕もエナック(快楽)主義なところがあるんで、もしアイドルに手を出したらヤバいと思ってたんです」。(政所)
 
「そんな中『秋葉原三丁目』というイベントでhy4_4yhを観る機会があって。これはヤバい、エナックだわと。僕もお世話になっているタマフル(TBSラジオ『ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル』)の歌(『TAMA FREE!』を勝手に出したのに、オフィシャルイメージソングにしてしまう行動力もスゴいし。それで『TAMA FREE!』を生で聴いて、スゲえカッコいい曲だからFUNKOTでやってみたいと思ったんですよ。それで『申し訳ないと』で江崎さん(hy4_4yhのプロデューサー・通称Pちゃん)に『リミックスしたいから、アカペラをください』とお願いしたんです」。(政所)
 
「相思相愛だったんです、ヤバいんですよ~」。(hy4_4yh・ユカリン)
 
「仕上がった曲を江崎さんに聴かせたらコレはいい!と。それから次々アカペラが送られてきて、ひと月半で10数曲リミックスを。僕の音楽人生でいちばん忙しい時期でしたね」。(政所)

 
『魔改造』
 
FUNKOTリミックスすることは魔改造だと思うんです。もともと『プラモ狂四郎』というマンガで、ガンダムにスゲえ武器やツノ付けたりして強くするのが、そもそもの魔改造なんですね。FUNKOTってリミックス文化で、ベースを重ねたりボイスをブチ込んだりするのは、同じことなんですよ。ヤバいものを、よりヤバくする、という意味で」。(政所)
 
「今回のハイパヨちゃんの魔改造もデコることが狙いで。ネイルや髪の毛を盛ってくのと同じで、ただでさえ派手なものをさらに装飾していくという。これはアジア文化だと思ってるんです。たとえば台湾や中国のお寺ってスゲえ派手だし、仏像に電飾付けちゃってる所まである。神々しい物に人工的に盛って、さらにアゲる。FUNKOT精神にも通ずる魔改造文化ですよ」。(政所)
 
「(COOL JAPANと言うが)いやあ、HOTにいかないとダメでしょう!熱くて早い方がイイというものをハイパヨちゃんたちにも感じていたし、魔改造したときの相性もヤバくて。それにFUNKOTってDJ文化なのに、彼女たちは生歌でやっちゃってる。そういう部分では既に本国インドネシア文化からもはみ出しちゃってますが。一緒にやっていて本当に楽しいです」。(政所)
 
第三回に続く。4/18更新予定! (取材・文/原田竜太)



【怪曲アワー】hy4_4yh×高野政所「ティッケー大作戦!」発売記念インタビュー(3)「YAVAY普及大作戦」
20130418 MusicHeaps

オリコンデイリーシングルチャート最高22位を記録、話題のスポットロボットレストランにて撮影したMVの公開など、リリース後もアガる気配ばかり漂 hy4_4yh(ハイパーヨーヨ)ニュー・シングル「ティッケー大作戦!~YAVAYHYPER TICKEEE QUEENの歌」。連続インタビュー企画の最終回は、本作の成り立ちを改めて聞きつつ、今後の展開や野望などを三者に探ってみた。



『こんなにヤヴァいという言葉を連発する曲は日本にはない』
 
「今回のシングルは、違うタイプの曲を作ろうと思ったんです。『YAVAY』は現行のFUNKOT。ハードファンクとか呼ばれるエッジが立った手 法を取り入れています。『HYPER』は、江崎さん(hy4_4yhプロデューサー・通称Pちゃん)に色んなタイプのFUNKOTを聴いてもらいながら、 ダンドゥット(ディスコ演歌的なインドネシアの音楽)みたいなものも魔改造(FUNKOTリミックス)出来るという話をして。そこで上がってきたのが『タ イムボカン』調、山本正之的というか、東洋的で日本人らしいメロディーのもの、という発注になって。これは現代日本でのダンドゥットが作れるぞ、と。とに かく、タイプが違うものを二つ、だけどどちらもヤヴァいことには変わらないという事で両A面になりました。ブチ上がる面とコミカルな側面という構成です ね」。(政所)
 
「詞は全て江崎さんが書いてます。何を書いてほしいというオーダーをしなくても、僕の音楽やラジオなりを凄く研究してくれていて、それが巧みに取 り入れられています。『YAVAY』はコレ、FUNKOTのことしか言ってないけどいいの!?って思いましたが(笑)言葉を超えたパワーがあるので。こん なにヤヴァいという言葉を連発する曲は日本にはない、そして歌詞に負けないトラックを作らないと!と。ハイパヨちゃんの仮歌もスゴかったし、勢いがつ いて早く仕上がったんですよ」。(政所)
 
「オレら、曲作りのこととか、なーんにも知りません(笑)。ただ、これだけは言わせてください!オレとあたいちゃん(ユカリン)がツインソウル、そう双子であるように、政所さんとPちゃんもツインソウルだと思うんです」。(hy4_4yh・チャンユミ)
 
「ツインソウルかは分からないけれど、デザイナーが言ってた。『二人ともざっくりした注文しかないからやりやすい』って」。(政所)

 
『もう肌になじんでなじんで』
 
「対して『HYPER』はハイパヨちゃんのボキャブラリーを取り入れた曲なので、彼女たちのことしか歌っていない(笑)2曲の中間の無いエクスト リーム感がスゴいなぁと。どちら聴いても普通の人は??が浮かぶだろうけど『何かヤヴァいな』と思ってもらえれば、それでいいんです」。(政所)
 
FUNKOTへの違和感は、ぜんぜん無かったんです!もう肌になじんでなじんで。魔改造版の曲が上がってくるたびに元とは全然違う曲になってた んで、スゲえこれがFUNKOTか!と驚いて。アガる要素しかホントなくて。ただ、これ歌えんのー!?とは思いましたけれど。でも、自分らがこの曲を出来 ることが嬉しかったです」。(hy4_4yh・ユカリン)
 
「政所さんが言ってたんですけど、ふつうに歌うとFUNKOTって振り落とされちゃうらしいんですって。でも、オレら乗りこなしちゃったんでヤヴァいなって!」。(チャンユミ)
 
「(FUNKOTセットの)ライヴ中は、なんとも思わないんです。ハイになっているのか、疲れとか出てこないですね。ただ、みんなと別れるとズルっとかなっちゃいますが」。(hy4_4yh・サダチ)
 
「彼女たちが早すぎることをやってきたキャリアを積んでいるから出来ることです。生半可な歌い手じゃムリだと思うんです。僕も早すぎることは結構 やってきたし、それが組み合わさって早い曲をやるから、すんなり融合できたと思います。魔改造作業も、苦労する所が無く楽しんで出来ましたよ。(MVの撮 影に)ロボットレストランが協力してくれたのも、そういうことだと思うんです。お店の方もハイパヨちゃんのホームページ見て決めた、って言ってましたし。 ティッケー感を感じてくれたんでしょうね。あの場所にふさわしい音楽じゃないとダメで、それはFUNKOTしかない。その上に乗れるのは、hy4_4yh しかなかったんですね」。(政所)

 
『自然とああなっちゃうんですよ』
 
「『FUNKOT分からないヤツはバカだ』的な論争を見たんですけど、バカじゃないと分からないから!と言いたいですよ。むしろ、バカなヤツほど FUNKOTが分かる(笑)。『江南スタイル』なんかと一緒ですよね。もはやヤヴァいだけでしかない、という事は。どんどん楽しんだらいいんですよ。バカ になったら楽しいんですから。(hy4_4yhとの)ライヴの感想で多いのが『ヤヴァかった』『なんだか分からないがヤヴァい』。それなんですよ、ヤヴァ ければいいんです」。(政所)
 
FUNKOTセットのときの(盆踊りみたいな)ダンスは、フリースタイルです!自然とああなっちゃうんですよ」。(チャンユミ)
 
「阿波踊りとかと一緒ですよね。全てを解放するとこうなる。祭りや祝祭の本能に近づいていくんでしょうね」。(政所)
 
FUNKOTセットをやる前、最初は『死んじゃうんじゃないの!?』なんて言われてたんですよ。だけど、きっとアガる気持ちが勝ってるんですよね」。(チャンユミ)

 
FUNKOTでの野望』
 
FUNKOTをいつか大晦日の紅白で奏でたいです!最悪オレらでなくてもいいですけど、日本の紅白でFUNKOTが奏でられる日が来るだろうと!その未来が見えます!!」(チャンユミ)
 
「オレは、世界に日本の“YAVAY”を発信したい!」(ユカリン)
 
「カッコいいか悪いかじゃなく、アガるかヤヴァいかしか無いって事を、FUNKOTを通じてまず広めたいですね。でもそれは(音楽だけじゃなく) 何にでも当てはまるって事を言いたい。カッコつける時代はもう終わりだよ、って。2013年は素直がキますね(笑)」。(政所)
 
「私は、みんなが広めていくことについていくのえ、それを頑張りたいと思います」。(サダチ)

(取材・文/原田竜太)


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